トップページは“誰の悩みを解決するか”が命【行政書士のWEBサイト設計術】

行政書士として独立し、「とりあえずホームページを作った」——それ自体は素晴らしい一歩です。しかし、多くの行政書士事務所のトップページは、自分のことを一方的に語る“名刺代わり”のページにとどまってしまっています。

でも、冷静に考えてみてください。
ホームページに訪れる人は、「あなたの経歴」や「趣味」ではなく、自分の悩みを解決してくれる専門家を探しているのです。

つまりトップページで最も重要なのは、「このサイトは、あなたの悩みを解決する場所です」と、最初の一瞬で伝えること。

今回は、「誰の」「どんな悩みを」「どう解決するのか」をトップページで明確に打ち出す設計術について解説します。

なぜトップページが“命”なのか?

ユーザーの約7割は、ホームページに訪れて数秒で「ここに求めている情報があるかどうか」を判断します。特に検索からの流入ユーザーは、「解決策」や「専門家」を求めており、トップページでそれが感じられなければすぐに離脱してしまいます。

だからこそ、トップページの最上部(ファーストビュー)に、「誰に向けたサイトか」「どんな課題を扱うか」を明確に言語化する必要があります。

実践ステップ:トップページ設計の3原則

1. 誰の悩みを解決するサイトなのかを明文化する


✕ 「〇〇行政書士事務所へようこそ」
〇 「建設業許可でお困りの方へ。許可取得から更新まで、専門家がサポートします。」

このように、対象者+悩み+提供価値を最初の一文に込めましょう。
対象が絞られているほど、共感されやすく、問い合わせにもつながります。

2. 専門分野と対応エリアを明記する

「何でもできます」は誰の信頼も得られません。
たとえば以下のように絞り込みましょう。

  • 【専門分野】相続/遺言/農地転用/建設業許可など
  • 【対応エリア】埼玉県・東京都を中心に対応

ユーザーは「この人は自分の地域・分野に対応しているか?」を瞬時にチェックしています。

3. 具体的な“行動の導線”を設ける

訪問者が次にどう動けばいいか、トップページで明示する必要があります。

  • 「無料相談はこちら」
  • 「実績・お客様の声を見る」
  • 「ブログで解決事例を読む」

こうしたCTA(Call to Action)がなければ、どんなに内容がよくても「いいサイトだったね」で終わってしまう可能性大。行動を促すことで、問い合わせや回遊率の向上につながります。

よくある失敗例

  • 抽象的すぎるキャッチコピー:「安心・信頼のサポートを提供します」→誰に?何を?
  • 本人の紹介ばかりが目立つ:「〇〇大学卒」「趣味はジョギング」→信頼より雑談感
  • メニューがバラバラで行き先不明:問い合わせがどこにあるか分からない、専門分野が伝わらない

トップページは「選ばれる導線」の起点。ここが弱いと、すべてが崩れる

行政書士としてWEB集客を本気で目指すなら、トップページの設計は“妥協できない戦略ポイント”です。
なぜなら、ユーザーの大半はトップページから流入し、第一印象で「この人に相談すべきか」を判断しているからです。

いくら専門性が高くても、実績があっても、トップページでそれが伝わらなければ、存在していないのと同じです。
逆に言えば、「誰の悩みを解決するのか」が明確で、それに対する安心感が与えられていれば、実績が少なくても信頼される土台が作れます。

トップページは、単なる入口ではなく、“相談への導線”を組み立てる設計図の中心

  • ターゲットを絞り
  • 悩みに共感し
  • 解決策を提示し
  • 次の行動へ自然に誘導する

この流れが機能してはじめて、「問い合わせにつながるサイト」となります。

開業間もない方や、WEB集客に伸び悩んでいる方は、まずトップページを見直してください。もしあなたのトップページが「事務所紹介」で止まっているのなら、それは名刺代わりのサイトでしかなく、集客サイトではありません。

「誰のために」「何のために」このサイトを運営しているのか。その答えがトップページから明確に伝わるかどうかで、今後の集客力は大きく変わります。

“トップページは命”――それは決して大げさではありません。

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