【行政書士の廃業】9割廃業は嘘?データが明かす廃業率54%の激しい代謝

「行政書士は開業しても、3年以内に9割が廃業する」

独立を検討する際、誰もが一度は耳にする9割廃業説。難関試験を突破して夢を抱いて独立した新人にとって、あまりにも恐ろしい都市伝説です。

業界の登録・抹消データや現場の実態を精査すると、表面上の年間抹消率(約4%前後)とも「9割廃業説」とも異なる、新規参入者の約54%が数年で実質的な撤退(食えずに挫折)へ追い込まれるという、極めて生々しい現実が浮かび上がってきます。

今回は、データから読み解く行政書士業界のリアルと、この激しい淘汰を生き残るための戦略をお話しします。

データが示す「新規参入数vs廃業数(比率54%)」のリアル

令和4年11月から令和8年7月までの日本行政書士会連合会のデータを集計した結果がこちらです。

  • 新規登録者数累計:12,527名
  • 廃業による登録抹消数累計:6,730名
  • 新規参入数に対する廃業数の比率:54%

この「54%」という数字は、新規開業者が何パーセント辞めたかという追跡データではありません。廃業者のなかにはベテランや高齢による引退者も含まれています。

しかし重要なのは、「100人の新人が期待を抱いて参入してくる裏で、54人に相当する行政書士が市場から消えている」という事実です。

業界全体として見れば、新人が入ってきてもその半分以上の数が常に退出しており、市場の入れ替わり(代謝)が非常に激しい構造であることが分かります。

▼令和4年11月~令和8年7年までの月別

月別新規登録者廃業による登録抹消
令和4年11月19881
令和4年12月144179
令和5年1月14098
令和5年2月157106
令和5年3月195383
令和5年4月405112
令和5年5月401103
令和5年6月302124
令和5年7月304100
令和5年8月287132
令和5年9月176231
令和5年10月209137
令和5年11月170107
令和5年12月161224
令和6年1月188139
令和6年2月139148
令和6年3月204507
令和6年4月487155
令和6年5月378118
令和6年6月40592
令和6年7月355124
令和6年8月277130
令和6年9月238157
令和6年10月198117
令和6年11月21179
令和6年12月222177
令和7年1月163121
令和7年2月146125
令和7年3月218405
令和7年4月445134
令和7年5月43976
令和7年6月439109
令和7年7月323117
令和7年8月25465
令和7年9月249179
令和7年10月192126
令和7年11月21986
令和7年12月253173
令和8年1月194112
令和8年2月222109
令和8年3月302353
令和8年4月409104
令和8年5月57859
令和8年6月552120
令和8年7月37997
合計12527人6730人

さらに月別データを細かく見ると、毎年3月(年度末)に廃業数が跳ね上がるという明確なパターンが存在します。

これは、新年度の単位会費の支払いや年度末の節目に「これ以上事務所を維持できない」「専業として食えていない」と判断し、踏ん切りをつけて登録抹消する行政書士が大量に発生しているからだと考えています。

表面上の「年間廃業率4%」という数字は、名前だけ置いているペーパー会員や高齢者を含めた全登録者が分母になっているため低く見えるだけに過ぎません。実態は激しい淘汰が行われている業界なのです。

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