行政書士として独立・開業する際、多くの方が最初に悩むのが「ホームページの名前のつけ方」。中でも非常に多い質問が、次のようなものです。
「事務所名やホームページ名に“行政書士”って入れた方がいいんでしょうか？」
「ちょっと堅すぎたり、古くさく感じられませんか？」
たしかに、最近ではおしゃれな名前やカタカナ表記、横文字の事務所名も増えています。「行政書士○○事務所」では味気ないし、他と同じに見える…そう思うのも自然です。
ですが、Webから集客をしたいと考えているなら、「行政書士」という言葉をホームページ名にしっかり含めることは、大きな意味があります。なぜなら、あなたの未来のお客様の多くは、Googleで「行政書士 ○○（地域名や業務名）」と検索して、たまたまあなたのサイトに出会うからです。
検索結果の中にあなたの事務所が並んだとき、事務所名に「行政書士」と書かれていなければ、候補にすら入らないこともあります。逆に言えば、「行政書士○○事務所」と入っているだけで、“自分のためのページだ”と認識され、安心感・専門性・信頼性が一瞬で伝わるのです。
これは単なる「名前の話」ではありません。検索され、見られ、選ばれるための“仕組み作り”の第一歩なのです。
「でも、どうしてそこまで影響があるのか？」そう思った方は、ぜひこの先を読んでみてください。
あなたのホームページが「見つかり、選ばれる」ために、“行政書士”という名前が果たす重要な役割を、SEO・ブランディング両面から詳しく解説します。
「行政書士」が入っているだけで上位表示の可能性が上がる
行政書士業務の集客で最も重要なのが「検索エンジン経由で見込み客に見つけてもらえるか」です。
いわゆる**SEO（検索エンジン最適化）**は、ホームページからの集客を考える上で“土台”となる戦略です。
▼ ユーザーはどうやって行政書士を探している？
行政書士のサービスは、日常的に検索されるわけではありません。
ほとんどのユーザーは、「困ったとき」にGoogleで調べるところから始まります。
たとえば――
- 「建設業許可 行政書士 千葉」
- 「遺言書 作成 行政書士 新宿」
- 「農地転用 行政書士 大阪」
このように、ユーザーは「業務名＋行政書士＋地域名」という組み合わせで調べることがほとんどです。
検索キーワードとの“完全一致”が有利になる場面も
Googleは検索キーワードとページの**“テキスト一致率”や関連度**を見て順位を決めています。
つまり、事務所名そのものに「行政書士 ○○（地名や業務名）」が含まれていれば、キーワードとの一致度が高くなり、上位表示の対象になりやすくなるのです。
たとえば、以下のような違いが生まれます
| 表記箇所 | 「行政書士」がある場合 | ない場合 |
|---|---|---|
| タイトルタグ | ウィルホープ行政書士事務所 | ウィルホープ |
| h1見出し | ウィルホープ行政書士事務所へようこそ | ウィルホープへようこそ |
| パンくずリスト | ホーム > ウィルホープ行政書士事務所> 建設業許可 | ホーム > ウィルホープ> 建設業許可 |
このように、ホームページ名に「行政書士」が含まれていれば、自動的に多くの箇所にキーワードが挿入されるため、SEO的に非常に有利になります。
Googleビジネスプロフィール（旧：Googleマイビジネス）でも有利
Google検索では、地域名を含む検索語（例：「行政書士 新宿区」）を入れると、地図付きの「ローカルパック」が表示されます。このエリアに掲載されるかどうかは、以下が大きな要因になります
ホームページ名に「行政書士」と入っていると、Googleがそのビジネスを“行政書士業”として正確に認識できるため、ローカル検索でも表示されやすくなるのです。
Googleを含む検索エンジンは、検索キーワードとの“関連性”で順位を判断します。したがって、ホームページ名に「行政書士」と入っているだけで、検索との関連性が高まります。
▼実際によく検索されるキーワード例
このように、「行政書士＋業務名」「行政書士＋地域名」での検索が非常に多いため、事務所名自体に“行政書士”が含まれていると、上位表示のチャンスが増えます。
検索行動の「初動」で信頼を勝ち取る
ユーザーが「行政書士」に関する悩みや依頼を検索する際、まず最初に目にするのが検索結果一覧（SERPs）です。
そして実は、多くのユーザーはこの検索結果を1秒〜3秒以内にスキャンし、クリックするサイトを直感的に決めています。
つまり、検索結果の“初見インパクト”で「ここだ」と思わせられるかどうかが、集客の第一関門なのです。
▼ ユーザーが瞬時に確認しているポイント
以下の3点は、検索ユーザーがほぼ無意識にチェックしている判断基準です
①これは行政書士の事務所か？
→ そもそも、法律系なのか・士業なのかが曖昧な名称では、クリックを避けられる可能性大です。
→ 逆に「行政書士」の文字があれば、その時点で“専門家のサイト”として信頼されやすくなります。
②この地域で対応してくれるか？
→ 地元の行政書士を探している人が多いため、「○○区」「○○市」など地域名が見えると安心感が生まれます。
→ 検索キーワードにマッチした地域名が事務所名やタイトルに入っていれば、それだけで「対象だ」と思ってもらえます。
③この業務に強いか？
→ 「建設業許可」「相続」「農地転用」など、業務に特化している印象があると、よりクリックされやすくなります。
→ 事務所名や見出しに業務名が自然に出ているかもポイントです。
【ブランディングの観点】「誰に・何を提供しているか」が即座に伝わる
マーケティングやブランディングの基本は、「見た瞬間にわかること」です。
特に行政書士のように“士業”で集客する場合、ユーザーが最初に求めるのは「安心感と明確さ」。
これらが事務所名から一目で伝わるようになっているかどうかで、信頼感が大きく変わります。
たとえばに「ウィルホープ」とだけ書かれていたら、相手は何の業種かわかりません。ですが、「ウィルホープ行政書士事務所」であれば、その場で会話がスムーズになり、紹介もされやすくなります。
複数士業や事業展開を視野に入れる場合は「外す」という選択肢も
例外的に、「行政書士」という肩書きをホームページ名から外すべきケースもあります。
たとえば以下のような方針を持っている場合です
こういった場合は、「行政書士」というワードがむしろ事業の幅を狭める可能性もあるため、
事務所名とは別に「行政書士としての資格・立場を補足的に表記する」という形がスマートです。
名前は「見つけてもらう仕組み」の第一歩
ホームページ名に「行政書士」という言葉を入れることは、ただの肩書きではなく、検索され・見つけられ・信頼されるための重要な要素です。
つまり、“行政書士”を入れるかどうかで、最初の接点が生まれるかどうかが決まるのです。
もちろん、ブランディングの自由度や表現の好みもあるでしょう。でも、Web集客を重視したいなら――
まずは確実に「見つけてもらえる仕組み」を優先するのが得策です。
「行政書士 ○○事務所」という名前は、決してありふれたものではなく、“地域のお困りごとを解決する専門家”として見つけられるための武器になります。
もし、事務所名やホームページの設計について悩んでいる方は、私自身の実践経験をもとに、個別にアドバイスも可能です。
「今のホームページ名でも大丈夫？」
「検索に強い事務所名の付け方を教えてほしい」
そんなご相談も歓迎しています。お気軽にご連絡ください！
